マンション売却はどこがいい？不動産会社を選ぶポイント・NGな会社の特徴も解説

マンション売却をする際、不動産会社選びが重要になります。

信頼できる不動産会社を選ぶときのポイント、大手と中小の不動産会社の特徴、依頼を控えたほうがいい不動産会社についても詳しく解説しています。

マンション売却で不動産会社を選ぶときのポイント

マンションを売却する際に、どの不動産会社を選べば良いのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

場合によってはエリアの平均価格を下回る可能性もあるため、不動産会社であればどこでも良いわけではありません。

マンション売却で不動産会社を選ぶときは、下記のポイントをおさえて選ぶと良いでしょう。

• マンション売却の実績があるか
• 査定価格が適正価格かどうか
• 不動産会社の評判や口コミ
• 担当者の対応力があるか

それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう。

マンション売却の実績がある

マンションの売却で不動産会社を選ぶ際は、マンション売却の実績があるところに依頼しましょう。

マンション売却の場合、不動産会社の種類としては、買主をあっせんして売買に結びつける仲介・マンションを不動産会社が買取して市場価格で転売する買取・売却後もローンが残る方向けの任意売却があります。

また、土地や事業用物件の取り扱いが豊富なところもあれば、戸建て住宅を専門に扱っているところなどさまざまです。

そして、居宅用なのか投資用なのかといった、マンションの用途によっても査定方法や適用される税制が異なります。

用途に合った査定をしてくれる不動産会社を見つけるには、所有しているマンション物件と同じような物件の売買実績があるところがおすすめです。

査定価格が適正価格かどうか

マンション売却で不動産会社を選ぶポイントとして、査定価格を適正価格で売買してくれるかどうかも重要です。

適正価格かどうかを判断するには、周辺にある似たような条件のマンション物件と比較すると分かりやすいでしょう。

また、査定価格について根拠のある説明があるかどうかチェックしてください。

不動産会社が提示した査定価格が現実的でないほど高額である場合は売れ残ってしまう可能性が高く、値引きをして想定よりも安価で売買になったり、売却期間が長期化して税制が適用外になったりすることがあります。

反対に、査定額が低額すぎる場合は、本来得られるはずの売却益を損失してしまうケースが考えられます。

このように適正価格で査定を受けることで、売買トラブルや損失を防ぐことに繋がるでしょう。

不動産会社の評判や口コミ

マンションを売買するにあたって、できるだけ良い不動産会社に任せたいと考える方は多いでしょう。

どの不動産会社が良いかについては、GoogleやWebサイトなどで不動産会社の評判や口コミなどを参考にするのも一つの方法です。

不動産会社の評判や口コミは、これまでに利用した方の評価を数値化しているので、高評価の不動産会社は選択肢に加えても良いでしょう。

ただし、評価や口コミをした方が全て実際に利用した方とは限りません。

中には、サクラとして故意に高評価したり口コミを投稿したりするケースも考えられます。

評判や口コミでは具体的にどのような点が評価されているのか、利用した方で同じような規模のマンションを売却した方の評価はどうなっているのかなどに着目して、複数の会社と比較してみましょう。

担当者の対応力があるか

マンション売却で不動産会社を選ぶポイントとして、担当者の対応力も大切です。

対応力のある担当者の見極めるポイントとしては、下記の点が挙げられます。

• 問い合わせなどに対する回答が早い
• 専門的な知識が豊富である
• 周辺のマンション相場を把握している
• 根拠のある提案をしてくれる

マンション売却の実績があると、相談したときの対応がスムーズかつ的確に行われるでしょう。

また、宅建士の資格を保有している担当者であれば、専門的な知識も豊富です。

マンションを売却するにあたって、不動産会社へ相談するところから売却後の対応までは数カ月から1年程度はかかります。

長期間にわたってやり取りが行われるため、親身になって対応してくれる担当者であればより心強いでしょう。

マンション売却は大手と中小どちらがいい？

マンション売却に対応している不動産会社は数多くありますが、大手と中小のどちらを選択したほうが良いのでしょうか。

大手不動産会社と中小不動産会社について、特徴やメリット・デメリットも踏まえて紹介していきます。

大手不動産会社の特徴

大手不動産会社とは、全国に複数の店舗を持ち、多くの顧客や物件の情報を保有している会社を指します。

仲介や買取などさまざまな業務を幅広く取り扱っているので、具体的な取引方法が定まっていない方でも気軽に相談しやすいのが特徴です。

大手不動産会社に依頼するメリットとしては、主に下記の4点です。

• 顧客向けサービスが充実している
• 全国のネットワークを使って買主を探せる
• 担当者のレベルが均一である
• 広告宣伝力が高いところが多い

マンションの買主は、売却するマンションの近隣や周辺エリアに住んでいるとは限りません。

たとえば、立地が良く駅前など利便性の高いところに建っている場合、投資目的で遠方から買主がつく可能性があります。

そのため、物件情報がより拡散されるような広告手法をとれる大手不動産会社は、早期の売買につながりやすいでしょう。

反対に、大手不動産会社に依頼するデメリットとしては、下記の3点が考えられます。

• 両手取引になる可能性が高い
• 仲介費用を値引きしてもらうのが難しい
• 担当者が抱える案件が膨大でアポがつかなかったり、対応が遅くなることもある

両手取引とは、1社の不動産会社が売主と買主の両方とやり取りすることです。

1社で売主と買主を対応する両手取引は、別々の会社が売主と買主を対応する片手取引よりも、契約が完了するまで時間がかかるといわれています。

安定した接客対応を求める方や広く情報を得たい方は、大手不動産会社での売却がおすすめです。

中小不動産会社の特徴

中小不動産会社の特徴としては、地元に密着した付き合いがあるので、周辺エリアのより詳しい物件情報などを入手できるのが特徴です。

大手不動産会社に比べて顧客数も限られているため、担当者の時間や労力を有効的に活用できるでしょう。

中小不動産会社に依頼するメリットとしては、主に下記の点が挙げられます。

• 物件があるエリアのタイムリーな情報が得られる
• 独自のネットワークを持っていることがある
• 担当者にゆとりのある対応をしてもらえる

担当者にゆとりがあると丁寧に対応してもらえることが多いでしょう。

また、中小不動産会社は地元の住民とも親しいことが多いので、貴重な情報を得られるかもしれません。

反対に、中小不動産会社に依頼するメリットとしては下記の2点が考えられます。

• 広告宣伝に限りがあるため、物件情報が流通しにくい
• 担当者の対応にばらつきがある

中小不動産会社は大手不動産会社と異なり、会社によって提案力や接客対応などサービスに差があるケースがあります。

信ぴょう性の高い市場相場を知りたい方や地元民にマンションを売却したいと考えている方は、中小不動産会社での売却がおすすめです。

マンション売却の依頼を控えたほうがいい不動産会社の特徴

マンション売却をスムーズに進めるためには、良い不動産会社を見つけることが大切です。

下記は、マンションの売却の依頼を控えたほうがいい不動産会社の特徴です。

• 根拠のない高額な査定額を提示する
• 説明が不十分なまま売買契約をすすめる
• しつこく連絡をしてくる
• マンションの売却実績がない

各不動産会社の特徴について、具体的な例も挙げながら詳しくみていきましょう。

根拠のない高額な査定額を提示する

根拠のない高額な査定額を提示してくる不動産会社には注意が必要です。

誰しもマンションを少しでも高額で売却したいものですが、他の不動産会社と比較して査定額が異様に高額であったり、周辺の市場価格から見ても乖離していたりする場合は、不動産会社が自社で売買させようと査定額を釣り上げている可能性があります。

根拠のない高額な査定額では買主がつく可能性は低く、長期間にわたり売却できないケースもあるようです。

また、早く売却しようと値引きした結果、市場価格よりも低額で売買が成立することもあります。

査定額が想定より高額だったときは、必ずなぜその価格なのか担当者から説明を受けましょう。

そして、周辺マンションの市場価格をあらかじめ調べておくと、査定額の異常に気づきやすくなります。

参考：建設産業・不動産業：高齢者の自宅の売却トラブルにご注意ください！ – 国土交通省

説明が不十分なまま売買契約をすすめる

先述の根拠のない高額な査定額も該当しますが、マンションの売買にあたって、不動産会社は売主が理解できる方法で丁寧な説明が必要です。

近年、きちんとした説明がないまま売買契約が締結され、トラブルに巻き込まれる苦情や相談が増加しています。

そもそも、マンションの売買契約では下記の重要事項の説明をしなくてはいけません。

重要事項説明書は買主に説明交付義務がありますが、売主に対しては義務化されていません。

しかし、重要事項説明書に不備があると、契約解除や損害賠償などのトラブルに発展する可能性があります。

そのため、不動産会社は売主にも重要事項説明書の内容を確認し、買主とのトラブルを未然に防ぐ対処が必要です。

不動産会社を選ぶ際に、重要事項等について丁寧に説明してもらえるのかどうかも見極めるポイントといえるでしょう。

参考：重要事項説明の基本 – 公益社団法人 全日本不動産協会

しつこく連絡をしてくる

マンション売却の相談をしただけでしつこく連絡がくるようになったり、深夜や早朝など迷惑な時間帯に連絡してきたりする不動産会社も注意が必要です。

通常であれば断りの意思を表示すると、それ以上は連絡してくることがありません。

しかし、断っても何度も連絡してくる場合は、免許行政庁へ当該の会社を通報することも可能です。

宅地建物取引業法では、相手方が契約を締結しない旨の意思を表示したにもかかわらず、勧誘を継続する行為を禁止しています。

そのため、取引を行う気がない不動産会社へは明確に契約締結しない旨を伝えましょう。

参考：建設産業・不動産業：高齢者の自宅の売却トラブルにご注意ください！ – 国土交通省

マンションの売却実績がない

不動産会社に依頼する際、マンション売却の実績がないところは避けたほうが良いでしょう。

マンションの売却は一軒家の売買とは異なり、市場価格の相場を熟知したり、適用可能な税制などを理解していたりする必要があります。

また、マンション売却の実績があれば相談から売買契約締結・契約後のフォローまでをスムーズに行ってくれるでしょう。

加えて、マンション売却の実績が豊富であれば安心して任せられる点も、依頼するメリットです。

不動産会社を選ぶ際にはどのような物件の取り扱いがあるのか、これまでの実績も踏まえて詳しく調べることをおすすめします。